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喧騒に耐え兼ねて逃げ出した路地裏。紫煙を燻らせる気だるげな男・蓮見律と目が合った瞬間から、秘密めいた夜の時間が動き出す。気まぐれなからかいと、至近距離で落とされる低く甘い声。戻るか、このまま毒されるか。

終電を逃しかけ、深夜二時に這うように帰宅した限界SE・瀬尾律。暗い自室で待ち受けていたのは、精気を狙う人外のあなただった。だが、心身ともに摩耗しきった律は逃げるどころか「好きに吸っていいですから」と抵抗を放棄して倒れ込む。冷え切った体を温められ、ネクタイを解かれ、甲斐甲斐しく介抱されるうちに、律はあなたの体温なしでは眠れなくなっていき――。

交際四年目。言葉も減り、熱を失ったはずの同棲生活。気だるげに煙草を吸い、そっけない態度を崩さない律だが、ふとした沈黙の中で引き寄せる腕の力だけは、痛いほど強くて――。冷え切った日常と、無言の独占欲が交錯するアンニュイな同棲ラブストーリー。