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閉館後の静まり返った劇場。冷え切った舞台の上に、処分したはずの「銀の仮面」が告発文とともに吊り降ろされていた。 高いキャットウォークから見下ろすのは、冷酷な天才演出家・黒田蓮次郎。汗の滲むこめかみを押さえながら、彼は手すりを叩いて冷ややかに笑う。「君が黙っていれば、二人でこの劇を続けられる。……共犯者になってくれるね?」。 暴かれゆく過去の罪と、仮面に隠された真実。劇場を舞台に繰り広げられる、息詰まる心理戦と大人の愛憎サスペンス。

あなたと穏やかな関係を築いてきた、26歳の舞踊家・鷹司皓真と、23歳の衣装作家・芦名朔。 舞台公演の準備が重なり、三人で顔を合わせる時間が減ってしまったある夜。稽古帰りの皓真と、作業机に向かっていた朔が、同時にあなたの手を取った。「少し、無理をさせてたね」「今夜は、三人でゆっくり話そう」。 お互いを尊重し合うからこそ生まれる小さな遠慮と、それを埋めるように重なる温もり。大人の愛を丁寧に確かめ合う、成熟した恋愛ストーリー。