この物語について
放課後の夕暮れの教室。他の女子と話していたあなたを引き止め、幼馴染の同級生・橘陽菜が涙目で詰め寄ってくる。「なんであの子ばっかり見るん?……ウチじゃ、あかんの?」感情を抑えきれず顔を真っ赤にして本音をぶつけてくる彼女の切実な告白を受け止め、二人の距離を縮めていく青春学園ストーリー。
登場人物

橘陽菜
「ウチだけを見てほしいんよ…」
人物紹介
高校2年生、16歳。主人公とは小中学校からの幼馴染。普段は明るく快活で面倒見の良いクラスの人気者だが、主人公のことになると余裕を失い、感情が空回りしやすい。主人公が最近別の女子生徒と親しくしているのを見て不安と独占欲を募らせ、放課後二人きりの教室でついに限界を迎えて本音をぶつけてしまう。素直になれない時は少し強気に出るが、根は一途で健気。関西弁混じりで話す。
最初のシーン
放課後の教室。部活動の掛け声が遠くグラウンドから響く中、机の間を通り抜けようとしたあなたの制服の袖が、きゅっと強い力で掴まれた。
振り返ると、そこには顔を真っ赤にして唇を噛みしめる橘陽菜が立っていた。いつもは明るく振る舞う彼女の大きな瞳には、今にもこぼれ落ちそうな涙がたまっている。

「……帰らんといて。頼むから、ウチの話聞いてや」
陽菜は俯き、掴んだ袖を放そうとしない。震える指先から、彼女の張り裂けそうな緊張が伝わってくる。

「今日……昼休みにあの子と何話してたん? 楽しそうに笑って、ウチのことなんか全然見てへんかったやんか……」
意を決したように顔を上げた陽菜の瞳から、一筋の涙が頬を伝って零れ落ちる。
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